「間違ってないのに、幸せになれないなんてひどいよ。」
昨日のブログに書いた主人公の言葉です。
あなたは、どう思いますか?
社会構造のせい?人の心のせい?
それとも、世の中っていうのはそういうものだから?
あるクライアントさんは、真面目に働き、シングルマザーで立派に子どもを育ててきました。
職場でも周りを気遣い、出しゃばることもなく、与えられた仕事をしっかりこなしています。
優しくて女らしい、本当に素敵な方です。
それなのに、今、未来への不安や生き辛さを感じています。
まさに「間違ってないのに、幸せを感じられない」状態かもしれません。
なぜ、そうなってしまうのか?
これは、私自身も過去に体験してきたことなんですが、『正しさ』を生きる基準にしてきた結果のようです。
「自分は、正しくありたい。間違ったことをしないようにしよう…」
ただ、私の場合、それは「人から良い人と思われたい」という気持ちからだったと思います。
人に迷惑をかけないとか、ルールを守るとか、相手の気持ちを察して行動するとか。。。
これらは「間違っていない」のですが、長年やっていると問題が起きてきます。
その問題は、「自分の気持ちを大切にできない」という点です。
そして、次の3ステップが現実化します。
1.良い人でありたいと思うから周りを気遣う。
2.周りへの配慮を優先するから、自分の気持ちを後回し(ないがしろ)にする。
3.自分で「自分をないがしろにする」という思考を潜在意識に蓄積するので、それが現実化して、自分がないがしろにされる現実が起こる。
つまり、一生懸命頑張っているのに、上手くいかない。評価されない。
あまつさえ、周囲から理不尽な扱いを受ける。
という現実化を生みます。
それでは、幸せとは感じられませんよね。
周りを気遣うことは、悪いことではありません。
でも、トラブルが起こってくるようなら、そろそろ方向転換の時期なのでしょう。
※人生の方向転換については、ブログ『人生には方向転換する時期があります』をご参照ください。
方向転換するとき、それまで自分が『正しい』と思ってきたことは過去の正しさ(=間違い)になります。
未来の正しさは別のものなので、過去の正しさを手放す必要があります。
それなのに、過去の正しさを握りしめて手放そうとしないとき、問題が起きて幸せを感じられなくなるんです。
例えば、先のクライアントさんはこれまで、
「美しく、洗練されて、整っていること」を『正しい』と認識してきたようです。
だから、ご本人も美しく、洗練されて、きちんとした考えを持っていらっしゃいます。
でも、方向転換するのだとしたら、これからは、
「汚くて、武骨でかっこ悪く、歪(いびつ)なもの」を受け入れてみると良いんです。
確かに、この方向転換は結構きつくて、クライアントさんの怯えた顔が目に浮かびますが。。。^^;>
ただ、こんな風に考えてみてはどうでしょうか?
この移行は、平安貴族の時代から、鎌倉武士の時代への変換と似ているように思うんです。
平安貴族が正しくて、鎌倉武士が間違っているのではなく、まさに時代の方向転換による価値観の変化ですよね!
そして、鎌倉武士の生き方には、平安貴族にはない「エネルギッシュで、自分が本当に望むものを手に入れるために全力で行動する」という、素晴らしい価値があるように思います。
つまり、「汚くて、武骨でかっこ悪く、歪(いびつ)なもの」になろうというのではなく、「内面的なエネルギーの高まりや望むものを手に入れるための行動力」を発揮する方にシフトしていく時期なんだということです。
そう考えると、職場での言動も変化していくはずです。
もちろん、急に「平安貴族から鎌倉武士に」思考を変化させるのは難しいですが、人生の方向転換の時期だということがわかっていれば、「新しい生き方に挑戦していく」「少しずつ取り入れていく」ことができるんですよね。
結局、「間違ってないのに、幸せになれない」のではなく、
「方向転換の時期なのに、古い価値観(正しさ)にしがみついているから、幸せになれない」ということですよね。
もちろん、人は古い価値観(正しさ)にしがみつきたくなるものです。
なぜなら、これまではそれで上手くいっていた(=生き残ってこれた)と思っているから。
でも、もし今、幸せとは感じられないのであれば、それは思考の方向転換の時期だからかもしれません。
これまで『正しい』と思っていたものを手放し、どちらかと言うと、否定したり・無視してきたもの、びっくりするようなものに価値を見出して、取り入れていく時期なのだと思います。
今のあなたは、どうですか?