「いつも同じ恋愛パターンになる」
「パートナーと良い関係を作りたいのに上手くいかない」
そんなこと、ありませんか?
過去に上手くいかなかった恋愛をしていると、今回は「そうならないようにしたい」という気持ちが働きますよね。
でも、『ピンクの像を思い浮かべないでください!』と同じく、「そうならないように」と思うときは、そうなる思考を潜在意識に積み重ねていってしまいます。
だったら、どうすれば良いのか?
クライアントAさん(女性)の事例を紹介します(掲載はご本人の了承を得ています)。
彼女はが遠距離恋愛で悩んでいました。
恋人の近くに若い女性Xの影を感じたからです。
Aさんは25歳頃の自分の恋愛を思い出して、「あのときと同じように、私は捨てられるんじゃないか」という不安でいっぱいでした。
そこで、セッションのとき、25歳頃の出来事を伺いました。
大好きな恋人がいたのですが、職場の先輩Mに奪われてしまったのだそうです。
当時のAさんは仕事バリバリで、専門職でのキャリアを積み重ねていた時期でした。
彼女の話によると、ライバルだった先輩Mはすごい美人で「女を武器」にしていて、とても太刀打ちできない。
しかも、「Mは彼のことが好きだったのではなく、自分(Aさん)に嫌がらせするために彼を奪ったんだ」と言うのです。
「だから、結局、先輩Mも彼と別れちゃったし…」ということでした。
Aさんの中には、恋人を奪った先輩Mに対する怒りや恨みの感情が、20年以上経ってもずっと残っていたんですね。
そのとき、私は、彼女の25歳頃の恋愛と、今の三角関係が良く似た形なことに気づきました。
それは、
今の恋人の近くにいる女性Xというのは、若くて仕事バリバリで、キャリアを積み重ねている時期らしく、
逆に、クライアントのAさんは、女性性を発揮して、明るく・相手を包み込むような存在になっていることです。
つまり、25歳頃、彼を奪った先輩Mの位置にAさんがいて、当時の彼女のポジションに、新たに現れた女性Xがいるという三角関係です。
心理学では「脳には主語がない」と言いますが、潜在意識にも主語(個体の認識)はなく、型(思考パターン)だけがあるんですね。
実は、この三角関係の型(思考パターン)は、Aさんの潜在意識に存在していたんです。
Aさんはコンシャスライフを学んでいるので、自分の中に、この型があると理解してくれました。
ここで問題になるのは、先輩MをAさんが否定している点です。
なぜなら、今、まさにAさんは先輩Mのポジションにいるんですから、この型(思考パターン)の中で先輩Mを否定するということは、自分自身を否定することになるんです!
そこで、この型が自分の潜在意識にあるということを理解した上で考えてもらいました。
今のAさんは、彼のことが大好きです。
だとしたら、先輩Mが彼のことを好きじゃないのに、「自分への嫌がらせのために奪った」というのは、本当にそうでしょうか?
自分が、そう思いたかっただけなのかもしれない。。。
過去の出来事を思い出すと、そのときの感情に巻き込まれて、空想のストーリーを作ってしまうことがあります。
最初は、「〇〇かもしれない」という空想だったのが、何度もイメージするうちに「〇〇に違いない」になり、「〇〇だった」に変化してしまうんです。
すると、(自分に都合の良い)空想を、事実と思い込んでしまいます。
ですから、感情をちょっと横に置いて、型としてみると、違った視点で過去を見ることができるんです。
Aさんは、25歳頃のことを振り返って、「先輩Mも彼のことが好きだったのかもしれない」と思えるようになりました。
そして、もうひとつの問いかけ。。。
先輩がいなかったら、25歳のときの恋人と本当に上手くいったと思うか?
に、Aさんは「無理だったと思います」と答えました。
自分でもそれがわかっていたのですが、先輩Mへの憤りという感情と結び付けていたために、客観視できなくなっていたんですね。
恐らく、当時、彼と別れるという現実を体験することが、必要だったと思います。
それによってAさんが得たものもあるはずですし、苦しさや悔しさ、憤りといった感情を味わうことも貴重な経験だったでしょう。
でも、その出来事が、現在のパートナーシップに影響しているとしたら、そんな思考は解除した方が良いですよね。
Aさんは、25歳のとき出来事に対して、まったく新しい視点を持つことができました。
「あのときと同じように、私は捨てられるんじゃないか」という不安を持つ根拠がなくなったんです。
そして、女性性を発揮して、明るく・相手を包み込むような存在として、遠距離でも、とても良い関係を作りつつあります。
※「パートナーシップで三角関係を作ってしまうこと」には、Aさんの持つ思考パターンが関係しています。それがあるから、25歳のときも、現在も、似たような現実になってしまうので、その思考を解除するようにもしました。
実は、2019年8月27日のブログ『過去が変わった!!』で、彼女がセッションを受ける前と後の「感情曲線」を紹介しています。
2019年4月10日の感情曲線
2019年8月20日の感情曲線
生まれてから現在までの、感情の起伏をグラフに書いているのですが、25歳頃のグラフ①が激変しています。
2019年4月のときは、用紙の一番下までくるくらいネガティブな気持ちになっていますが、8月のグラフでは、ポジティブな範囲にありますよね。
これは、当時のことを思い出しても、「ネガティブな感情がそれほどには蘇ってこなくなった」という証明です。
出来事そのものは変化していなくても、彼女自身が『25歳のときの自分が、被害者とは思えなくなっている』ことがポイントなんです。
過去を思い出したとき、ネガティブな感情が蘇ってくるのは、自分が「何かの被害者になっている」からです。
たとえ過去の出来事だったとしても、自分が何かの被害者だと思っているということは、『自分は被害者である』という思考を持ち続けることになります。
”その思考”が現実化すると、また自分が被害者になるような出来事が起きますよね!
それが、『思考の現実化』の恐ろしいところです。
だから、コンシャスライフは、過去も現在も未来も、被害者も加害者も作らない思考をする生き方を目指しています!
同じような恋愛パターンを繰り返してしまう。。。(恋愛に限りませんが)
そんなときは、「そうならないように」と思考するのではなく、
過去の出来事と感情を切り離して、その出来事を作りだした自分の潜在意識が何を思考していたのか?
に気づくことです。
それには、今回のように思考パターンの”型”をみるという方法があります。
少し難しかったかもしれませんが、この”型”を読み取ることによって、全く認識していない潜在意識の思考を知ることができます。
すると、顕在意識が「そんなこと、まったく考えていなかった!」ということも、「そうかもしれない…」と認識できるようになります。
見えなかったものが、見えてくる感覚です。
そんなところが、分析の面白いところですね\(^o^)/